生徒に伝えたいことがあるときに、ただその内容をストレートに言っても、伝わらないことがあります。
そういうときに、いろんな例え話をしますが、そういうことを繰り返すうちに、普段から何に対しても「たとえ」を考えている自分がいます。

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唐突ですが、試験の最中ってのは、工事現場とよく似ています。試験を受けてる時には、「現場監督」と「作業員」の共同作業が行われているのです。数学のテストのときなんかは絶対にそうです。

工事現場では、経験を積んだ優秀な「作業員」がそろっていても、「現場監督」がしっかり指示しなければ、工事がうまく進まなかったり、出来上がったものが設計と微妙に違っていたりして困ります。
逆に「現場監督」がいくら優秀でも、「作業員」の能力が低ければ、工事は進まず、えらいことになります。

数学の試験(一番わかりやすい、文章題で説明します)で、やり方がわかっているのに答えがでない、式は合っているのに計算ミスをして答えが違った、なんていうのは「作業員」の訓練不足です。
計算や式変形は完璧に近くできるのに、正しい式をたてられなかったばっかりに、得点できなかったなんてのは、「現場監督」失格ですね。

本当はそんな単純に割り切れる話ではないでしょうが、話を先に進めます。

たいていの「一斉指導」の塾では、「現場監督」の養成にほとんどの時間を費やします。
「作業員」の訓練は、例題を解かせるなどして、授業中にちょっとはさせるでしょうが、ほとんどは「宿題を出すからちゃんとやっときや」ということになります。

だから、家でその(普通は大量の)宿題を毎回やりこなして、さらにしっかり丸付けをして、わからないところは塾で先生をつかまえて質問して解消する子はなんとかなりますが、それができない子は「うちの子、まじめに通ってるのに、成績が上がらない・維持できずに下がってきた」ということになります。

僕は13年ほどの間、一斉指導の塾や予備校で教えながら、そんな状況を見てきました。
そして、なんとか家庭学習に「作業員」の訓練をまかせず、「現場監督」の養成と「作業員」の訓練の両方を、塾内でできないかと思いながらたどりついたのが、いまの修明塾のかたちです。